突然ですが、英語の模試や試験で問題を最後まで解き切っていますか?いつも途中で力尽きてゲームオーバー、間に合わなかった問題は最後の1分で勘で埋めてます!なんてことになっていないでしょうか?
英語の試験で時間が足りていない理由はたった一つです。
日本語に訳しながら読んでいるから。
速読には速読専用のメソッドがあります。下線部を日本語に訳すときと、英文を一通り読むときで同じ読み方をしていては、最後の問題にたどり着くことはできません。試験は時間との闘い。無駄なことをしている余裕はないのです。
今回は速読の本当のすごさとその方法について紹介します。そして次の記事では速読のトレーニング法であるスラッシュリーディングを紹介します。速読の習得には時間がかかります。来年に受験を控えるみなさま、受験直前にやり始めても間に合いませんよ。今日からやっていきましょう。
速読は英語全体の点数を上げる
英語には時間をかけても解けない問題と、時間さえかければ確実に解ける問題があります。
特定の単語を知らなければ解けない問題は何時間かけても正解にはたどり着きませんが、文法問題はじっくり時間をかければ解けます。特に文章題はその最たる例です。何せ正解は必ず本文中に書いてありますから。
速読ができる人が高得点を取れる理由は、時間をかければ必ず解ける問題をしっかりとっているからです。
可能な限り早く最後までたどり着き、できるだけ多くの自由な時間を作る。この時間を、自信がない問題や飛ばしてしまった問題に注ぎ込み、確実に点数を拾っていく。これが速読ができる人の英語の戦い方です。選択肢を二択にまで絞れたけど、いまいち答えを決めきれなくて外してしまった・・・そういう問題を確実にキャッチします。
自由な時間が多いほど点数は上がります。英文を読むスピードは早ければ早いほどよいのです。
後ろは振り返らない!速読の鉄則を理解せよ!
実際に速読のやり方を見てみます。
まず下の英文を読んでみましょう。
He went to school by his bicycle two days ago.
“彼は二日前に自転車で学校へ行った”と訳した方。英語は後ろから訳すという大原則ができています。素晴らしいですね。
しかし、この訳し方では一度最後まで読んだ後、後ろから読み直して日本語を組み立てる必要がありますね。同じ英文を二回読むことはかなり時間のロスです。
速読するときはこのように読みます。
“彼は学校に行った 彼の自転車で 二日前に”
何だか奇妙な日本語ですね。しかしこれでいいのです。これがいいんです。
速読で一番大切なのは前から順に意味を取っていくこと。返り読みを無くせば読む速さは2倍。
読解の目的は英文の意味を把握することであって、綺麗な日本語訳を作ることではありません。違和感はあるかもしれませんが、何が起こっているのかが理解できれば十分です。
つい後ろから並べ直したくなりますが我慢しましょう。読み直した分だけ最後の問題は遠ざかっていきます。後ろを振り返ってはいけないのです。
さらに速読のレベルが上がった場合、もはや前から順に訳していく必要もなくなります。
例えば this is a penという英文を見て、「thisはこれ、isはbe動詞だから後ろの単語をイコールでつなぐから・・・」といちいち考える人は少ないですね。this is a penの意味はthis is a pen。外国人にいきなり言われても、頭で日本語にすることなく「ああ!」と意味がスッと入ってくるはず。
英語を英語のまま意味を理解できれば、読解のスピードはさらに速くなっていきます。
音読が最強の速読力を作る
速読は当然いきなりできるものではありません。
この例文は短いのでそんなに難しくないかもしれませんが、長い文同士が接続詞で繋がったりしていたらもう大変です。断片的に情報が入ってくるので頭の中は散らかり、問題どころではなくなります。
速読を身につけるには意識的な練習が必要です。
ちゃんと英語を勉強した人ほど後ろから順に訳す癖がこびりついてしまい、頭の中でキレイな日本語の文にしようとしてしまう。問題をたくさん解けば確かに読むスピードは上がっていきますが、二回も読み直すハンデはあまりにも大きい。読む速さはすぐに限界を迎えてしまいます。
そんな限界を突破するための打開策、誰でもできて誰でも効果が出る最強のトレーニングが音読です。
詳しくは次の記事で見ていきましょう。